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自由と無償のソフトウェア

フリーソフトウェアの厳密な定義とは。

フリーソフトウェア (Free Software、free software) とは、ソフトウェアのうち、フリーソフトウェア財団が提唱する自由なソフトウェアを指します。

大半のフリーソフトウェアは無償(フリー)として配布されていますが、全てのフリーソフトウェアが該当するわけではありません。

ここでいう自由と無償のソフトウェアの定義は次の通りです。

(1)自由なソフトウェア : コピー、研究、変更、配付等の扱いに関して、ほとんど、またはまったく、制限が付けられていないソフトウェアのこと。ソースコードの開示を前提とします。

(2)無償のソフトウェア : 使用するのに料金を必要としないソフトウェアのこと。多くの方のイメージはこちらだと思います。

しかし、一般に「無償のソフトウェア」は、自由なソフトウェアとして扱っていない、すなわち改造や再配布などに制限が掛かっていたり、ソースコードが開示されていないものが多いです。

「フリーソフトウェア」の厳密な定義は、「無償で利用できるソフトウェア」とは異なる概念です。
この為、「無償で利用できるソフトウェア」は、フリーウェアもしくはフリーソフトと呼ぶことが望ましいわけですね。

逆に自由なソフトウェアであれば、ソフトウェアが有償であっても「フリーソフトウェア」と呼ぶことが出来ます。
ただし、前述したように配布が自由であるため、ほとんどのフリーソフトウェアは無償で配布されているのが現状です。

英単語であるフリー (free)の意味をもう一度考えてみましょう。

フリー (free)には、「自由」と「無料」という二つの意味を持っています。
ですから、"free"だけでは「自由」と「無料」の区別は付きません。これに対して、フリーソフトウェアの概念においては、「自由」と「無料」の違いこそに大きな意味を持ちます。

このため、英語圏では、自由のfreeと、無料のfreeを区別するため、無料を示すのに「free as in "free beer"」、また、自由であることを示すのに「free as in "free speech"」などという表現がよく使われ、しっかりと区別されているのです。

英語圏だけではなく、日本でもフリーソフトウェアは二通りの意味に使われていますが、日本語で、単に"フリーソフトウェア"と表記しただけでは、一般的な意味でいう"無料のソフトウェア"か、それとも"自由なソフトウェア"か、情報が抜け落ちてしまって全く区別出来ません。

このため、この違いが重要なケースにおいては、どちらの「フリーソフトウェア」なのかを、特に示す必要があるのです。
近年の論文等では、フリーソフトウェアの厳密な区別を表記する物が目立ってきていますね。